日産キックスは売れない車両として認知されています。
世間でそれなりに知られた車ではありあすが、いまいち購入する人が増えない車両です。
売れない原因ってどこにあるの?
そうした疑問に答えていきます。
<以下画像引用:公式サイト>
日産キックスって?
日産自動車が1995年発表、2008~2012年まで販売していた軽SUVである。2016年に販売を終了していました。
三菱パジェロミニのOEM製品として誕生した。名称を後にキックスと改名。2016年よりキックス名義での販売を開始しました。

キックスの歴史
現行のキックスのモデルは2024年度北米市場にて発表されたモデルとなります。これまでに3回のモデルチェンジを実行しており、三菱自動車のOEM製品として販売されたのを皮切りに、初代が2016年~、そして今日の2024年型へと続いていきます。
軽自動車「KIX] PA0 (H59A) 型 (2008年-2012年)

三菱とのOEM契約からスタートした第一号モデル。

初めはOENMとして誕生したのが始まりだよ。



なんか今とは全然違う雰囲気のモデルだね。



日産は2000年代から軽のラインナップを多く登場させているんだ。キックスも代表的なラインナップだよ。



後継機種に影響を与えることになっていくんだね。
初代「KICKS」 P15型(2016年 – )


ICE搭載モデルとしてブラジルでの販売をスタート。2020年にはe-powerの搭載車としてタイでも発売を開始した。よく翌年度にマイナーチェンジを行い、四輪駆動モデルがラインアップに加わった。



随分と外観が一新されたね。後継とは思えない様な変貌を遂げているね。



機能面から全く一新された仕様になっているからね。OEMの様な限定された条件下ではなく、独自のシステムを多く搭載することが出来た点が強みだね。



日本ではe-POER搭載車が販売されてたんだね。
2代目 P16型(2024年予定)


現行モデルとして北米にて販売中。



モダンなデザイン正に今風だね。



これまでの歴史を象徴する一つの到達点と言えるね。
【検証】キックスの販売が伸び悩む4つの理由
1.価格の高さ
キックスの販売が伸び悩む最大の原因と言って良い要素が価格です。競合車であるヤリスクロスの後塵を拝することになる大きな要因となっています。
キックスは90周年記念車であるEM47+HR12DE(e-POWER)が最安で¥308万円となります。最上位のAUTECHは¥343万円となっています。一方のヤリスクロスは最安のXグレードが¥204万から、最上位のUグレードが¥323万となっています。
キックスが最安値でも¥300万を切ることが無いことを考えると、購入のしやすさには大きな違いがあると言わざるを得ません。
2.燃費性能
キックスのカタログ燃費は、2WD車が23.0km/L、4WD車が19.2km/Lとなっています。
キックスの実燃費は18km/L~22km/Lあたりと言われていて、決して高い訳ではないが悪いわけでもないというところです。
燃費向上対策として、e-POWERがあります。ガソリンを使って社内で発電を行うことで、発電した電気で車両を動かすことができる機能になります。実際に電気を社内で供給できることで、ガソリンだけに頼ることなく車輪を回すことが出来るようになります。また燃費を向上させるだけでなく、モーターの加速性能も上昇させることが出来ます。
3.リセールバリュー
キックスのリセールバリューは3年目が分岐点と言われています。グレードにもよりますが3年目を境に大きくその価値を落としていくことになります。
10年落ち | 3.6%(~22.7%) |
3年落ち | 51.7%(~62.1%) |
5年落ち | 28.0%(~)55.2% |
キックスの性能の強味
高い安全性
キックスは全車に高水準の安全機能を標準装備しています。車選びは安全性への配慮は大きな信頼の基盤になります。キックスの以下の機能は、そうした要求に大きく応えてくれる仕様と言えるでしょう。
- プロパイロット
- インテリジェント エマージェンシーブレーキ
- インテリジェント FCW(前方衝突予測警報)
- インテリジェント DA (ふらつき警報)
- ハイビームアシスト
- インテリジェント LI(車線逸脱防止支援システム)+LDW(車線逸脱警報)
- インテリジェント アラウンドビューモニター(移動物 検知機能付)
- 踏み間違い衝突防止アシスト
- インテリジェント ルームミラー [グレード別設定]
- SOSコール
- ヒルスタートアシスト
- オートブレーキホールド
- インテリジェント トレースコントロール(コーナリング安定性向上システム)
e-POWERシステム
ガソリンを動力源としてエンジン内で発電し、モーターを走行させる仕組みがe-POWERです。走行と同時にエンジン内で発電するため充電の必要が無く、自動で効率的な走行を実現しています。なめらかな加速と静音走行、高速走行に難はありますがタウンユースに最適な走行を実現します。


まとめ
日産キックスの性能ははっきり言って高いです。ヤリスクロスなどの競合車が居る状況でも際立つ存在感を発揮していると言えるでしょう。売れ行きが伸び悩む理由にはやはり相応の値段設定。物価が高騰し続ける今日ではヤリスクロス等と比べて決して安い車両とは言えません。
また乗り換えを視野に入れて購入されるユーザーには、リセールに3年の分岐点が存在するなどそれ以上の期間の使用を考えているユーザーには問題となる要素もあります。
一方で外観や内装は好みが解れるところではりますが、存在感のあるグリルや本革仕様で細部まで作られたインテリア、高い収納力は魅力です。何よりも高い安全装備の数々は、最も大きな信頼の基盤であると言えます。競合他車と少しの違いはあるものの、e-POWERシステムの存在も重要な個性といえます。
安全機能は高いものの相応の値段とリセールまでの維持。これらの要素が購入をためらうユーザーが増加する一つの要因となっていると言えます。今後の自分の要求を考慮に入れた車選びを考えていきましょう。
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