
誰もが一度は遊んだことのある遊び「ヨーヨー」。実はとっても奥深い遊びなんです。
上下運動だけでは終わらない、現代のヨーヨーはとにかく多彩な動きができるのが特徴。
中心部にボールベアリングやレスポンス機能を据え付けることで、定位置で安定した回転を維持することが可能に!
対象年齢も子供から大人まで幅広くなり、メーカーも機能・デザインの両面で商品開発を進めています。
今では単なる娯楽の域を超え、競技として確立。世界大会まで行われる芸へと昇華しました。
そんな魅力満載のヨーヨーの基本技から高度な技、その歴史までを初心者向けに分かりやすく解説します。
ヨーヨーは遊びから競技へ!競技ヨーヨーの世界

テレビゲームに代表されるように、かつては身近な娯楽でしかなかった遊びも、競技へと進化している事例が数多くあります。
ヨーヨーは代表例。現在、技の正確さや難易度、演技構成などを競う確固たる競技種目へと発展しました。
競技ヨーヨーには1A〜5Aまでの部門があり、それぞれに競う内容が細分化されています。
| 部門 | 呼び方 | 特徴 | 主な技 |
|---|---|---|---|
| 1A | ストリングトリック | 1個ヨーヨー+1本のストリング | マウント、ホップ、スラックなど |
| 2A | ルーピング | 2個のヨーヨー | ループ・ザ・ループ |
| 3A | 2ハンド・ストリング | 両手に1個ずつ | 2個を使ったストリングトリック |
| 4A | オフストリング | ヨーヨーをストリングから外して使う | 投げ上げ、キャッチ、トラピーズなど |
| 5A | フリーハンド | ストリングを手につながずカウンターウェイトで操作 | ダイス、ウィップ、複雑な投げ技 |
競技ヨーヨーは上級者だけでなく、初心者でも基本技を中心に構成を考え、挑戦できる仕組みが整えられています。
超重要!ヨーヨースキル5選
ここでは5つの技を紹介しますが、さまざまな応用技につながる重要なスキルですので練習してください。
一通り学んだあとには、ヨーヨーを投げる感覚が身につくはずです。
基本技①「スリーパー」
初級技にして超重要な基本技と言えるのがスリーパーです。
本来戻って来るはずのヨーヨーを下に投げだして停止させて空転(スリープ)させるもの。
応用技の基本にもなるので、確実に身に着けておきたいテクニックです。
- 手のひらを上にして、ヨーヨーも持つ
- 手首を手前に曲げて、肘を曲げる
- 肘を伸ばしながら、強く回転をかけながらヨーヨーを投げる
- 真下に落ちたヨーヨーが最下部で停止して空転する。紐はほとんど動いていないのに、ヨーヨー本体が高速で回転し、ストリングがほぼ動かない状態になります。
- 掌を下にして、ストリングを少し引っ張る
- 手元にヨーヨーが戻る
基本技②「ウォーク・ザ・ドッグ」
スリーパーの発展形で、空転状態のヨーヨーを床の上で、犬のように歩かせる手法です。
リードをつけた犬を散歩させる姿に似ていることから、この名前が付けられました。
- 強めのスリーパーを作る
- そのまま伸ばした紐を床に近づける
- 床に接地するギリギリのところでヨーヨーを止める
- 床に接地させてその回転の動力で前に進める
床には自然に接地させるのが大事。強すぎると跳ね返る力で手元にヨーヨーが戻ってしまうので注意。
基本技③「エレベーター」
ヨーヨーを紐の上に乗せ、紐を指で上下させると、エレベーターのようにヨーヨーが上下して見える技です。
- スリーパーを作る
- 空転させている状態で、紐を反対側の指で下から折り曲げるように持ち上げる
- ヨーヨーを重なっている紐の裏側に持っていき、その上にヨーヨーを乗せる
- 持ち上げた指を固定し、中指を上下させると、紐に乗ったヨーヨーが連動して動く
- 上まで上がったヨーヨーを跳ね上げてキャッチする
※スリーパーの強度が、ヨーヨーの昇降時の強度に比例するので、しっかりと回転を確保する。
基本技④「ブレインツイスター」
空転(スリープ)しているヨーヨーを、紐を外側から巻きつけるようにして、紐の内側に取り込んでいく。
紐の中でヨーヨーのねじれが生じている様な外観を作る。
- スリーパーを作る
- エレベーターの要領でヨーヨーを持ち上げ、その指で輪を作る
- 紐の輪をヨーヨーの上側に持っていき、その中にヨーヨーを入れる
- ヨーヨーを紐の中で内側に回して、紐を巻き付ける
- さらに紐を巻き付ける
- 巻き付けた紐を外側にほどく
- ヨーヨーを手元に戻す
基本技⑤「ループ・ザ・ループ 」
手前に放り投げたヨーヨーが何度も円を描くように、手前に放ったヨーヨーを何度も円を描くように戻し、連続してループさせる技です。
回数を増やすと一気に難しくなります。
- 利き手にヨーヨーを持つ
- 真っ直ぐに投げ出す
- 紐が伸び切る前に、手首を返して手前に戻す
- 流れが切れないようにもう一度前に投げ出す
- 何度も同じリズムで繰り返す
世界を制する日本勢!競技ヨーヨーの最高峰「世界選手権」とトップ選手たち
世界ヨーヨー選手権
World Yo-Yo Contest / WYYC と呼ばれる、世界中の猛者たちが自らの技を披露する大会です。
厳格な採点がなされ、勝者が決定されます。
単に難易度の高い技を組み合わせて披露するだけでなく、魅せ方、キメ方も問われます。
世界大会で選手は音楽に合わせてフリースタイルを披露しますが、採点基準も極めて厳格です。
- 難易度
- 成功率
- 構成
- スピード
- 独自性
- 音楽とのマッチング
- パフォーマンス
といった、まるでフィギュアスケートやバレエのように、細かいところまで採点されます。
世界大会に出てくる選手たちの技術力や表現力は、いずれも人並外れた精度で観る者を魅了します。
日本人選手の戦績は?
競技ヨーヨーでは、日本にはとにかく強者が多いです。
2025年の世界ヨーヨー選手権では、1A〜5A+Art & Performanceの6部門のうち、日本人が5部門で世界チャンピオンになっています。
1Aでは韓国のMir Kim選手が優勝したものの、2A〜5AとArt & Performanceでは日本勢が世界タイトルを獲得しました。
今井 新(Arata Imai)
記事の冒頭で紹介した基本技、ループ・ザ・ループの魔術師と言える存在が今井氏。超高速かつ正確なルーピングを、両手を用いながら連続して行います。
高速でもヨーヨーが狙った軌道を走り、ループを返し続けます。
途中に身体のひねりも入れながら両手をクロスさせるなど、要所要所で複雑な体勢を取りながらループを繰り返す姿は圧巻。
瞬きすらできないスピード感があります。
2023年から2025年まで3年連続で決勝進出、2025年度に王者となりました。
三浦 元(Miura Hajime)
まるであやとりをするかのように、二つのヨーヨーを交差させ、ストリング同士を絡ませながらパフォーマンスを行う三浦選手。
大きく開いたかと思えば、気付いたら手元に小さくまとまった二つのヨーヨーが存在している。
音楽と合わせたヨーヨーのしなりが、観る者をその妖艶な世界に引きずり込みます。
2025年には3A世界王者8回目を達成した猛者で、単一部門のタイトル数で並ぶ者のない生ける伝説です。
中村 薫 (Kaoru Nakamura)
ヨーヨーをストリングから外して扱う4Aの世界的名手です。引力によるヨーヨーの落下の軌道を完全に掌握したパフォーマンスは圧巻!
分離されたヨーヨーが、何処に落下しても細いストリングに正確に絡め取られていきます。
背面や太腿の裏に飛んだヨーヨーすらストリングで正確に絡めて取ります。
4Aで2021年よりオンラインの大会優勝。2022年には日本チャンピオンとなり、2025年には世界王者に輝きました。
シグネチャーモデルのヨーヨーが発売されるなど、日本を代表する人気選手です。
石川 空 (Ishikawa Sora)
ストリングの先に重りを付け、ヨーヨーとカウンターウェイトを自在に操るのが5Aです。
別の軌道で動く重り側とヨーヨー側を、絶妙なタイミングで交差させて均整のとれた弧を描き続けていきます。
ジャグリングをしているかのように、それぞれ重さのある物体をコントロールし続けます。
石川選手は2025年、90.1点というハイスコアで世界を制しました。
覚えておきたい5大メーカー
ヨーヨーは世界で親しまれる遊び。日本以外にも生産国はあります。そんな中でも覚えておきたい5社がこちら。
いずれも世界大会で使われる、機能、デザイン共に秀逸なモデルを多数生産しています。
- Yoyofactory(米国)
- YoYoRecreation (日本)
- JAPAN TECHNOLOGY (日本)
- C3yoyodesign (香港)
- Mowl (日本)
競技用ヨーヨーは、重心を正確に調整するため、CNC旋盤で左右のバランスを整えて高い精度で削られます。
ボディの均衡が保たれれば、ベアリングを装着して高速回転させても、ブレないヨーヨーが出来上がります。
1Aと2A用でもヨーヨーの構造が異なるため、何を選ぶかではなく、自分が何をしたいかで選別しなければいけません。
知っておきたい価格帯
すべてのヨーヨーが同じ価格帯というわけではなく、エントリーモデルから、プロが協議で使うモデルまで種類があります。
エントリーモデルは1,000円〜3,000円前後。標準的な引き戻し機能のついたもので、基本技の練習を始める上で全く支障のない機能を備えています。
先ずはここから始めましょう。続いて中級ライン。価格は1万円前後までと比較的高額に。
金属素材が使われ、重量が確保されているので、スリープ時の軌道が安定します。競技を視野に入れるなら、選択肢に入れたい価格帯です。
上級・競技用になると、本格的な競技仕様が導入されます。
中級者〜上級者にはフルメタル製で金属の質が上がり、スリープ時の安定度が更に向上したモデルもあります。
最後がハイエンドライン。価格は¥30,000〜¥50,000と、かなり高額です。
素材もバイメタルなど限定品や高級品も多く、有名選手のシグネチャーなど、とにかく高みを目指す競技志向者のためのモデルになります。
まとめ

ヨーヨーの起源は紀元前500年。シンプルながらも、とても長い間人々の娯楽として親しまれてきました。
懐かしいおもちゃというイメージが強いかもしれませんが、実は壮大な歴史と、人々の知恵が凝縮された産物なのです。
現在では世界大会が開催される競技へと発展し、世界中で素晴らしい技が披露されるまでになりました。
デザインはさることながら、ヨーヨーの構造も研究され、搭載されたベアリングの精度も非常に精巧なものとなってきています。
トップ選手をモチーフにしたハイエンドモデルも発表され、未来を担う若手やフォロワーを取り込んだマーケットも生まれています。
一つ技の習得が、次の技の習得へと繋がっていく。
自分が目指したいパフォーマンスが垣間見えるようになれば、一層ヨーヨーの奥深さに魅了されるでしょう。
まずはエントリーモデルを買ってみましょう。
子供の頃に戻ったような気持ちで、思い切りヨーヨーを楽しんでみましょう。
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